|
2016年1月14日
紀伊國屋書店会長兼社長・高井昌史氏
返品や書店廃業、輸送問題が深刻化するなか、昨年4月、新たな出版流通のあり方を模索する大日本印刷との合弁会社、出版流通イノベーションジャパン(PMIJ)を立ち上げて、「買切り・直仕入ビジネスモデルの推進」に着手した紀伊國屋書店。海外事業を拡大しながら、「時限再販」「アマゾンなど海外企業が配信する電子書籍への消費税課税問題」など、様々な課題へ積極的に挑み、改革に乗り出している。いまや書店界のリーダー的な存在である同社の高井昌史会長兼社長に現状と展望を聞いた。(聞き手=本紙・丸島基和)
大阪屋の第3四半期(H26・4・1~同12・31)の売上高が約508億円(前年同期比1・8%増)で増収、返品率も同6・0ポイント減の35・6%と大幅に改善し、再生計画通りに進捗している。1月9日、大阪・東大阪市にある本社(関西ブックシティ)で行われた「新春おでんの会」で大竹深夫社長と営業本部長の竹中繁輝氏が明かした。栗田との統合についても、1月20日頃に東京地裁から正式な認可が下りる予定で、近く新会社の社名などが発表される見込み。
|
栗田出版販売は昨年12月24日、東京・千代田区の東京地裁で債権者集会を行い、投票の結果、同地裁が大阪屋をスポンサーとする再生計画案を認可決定した。債権額、債権者数ともに賛成票が圧倒した。これにより昨年11月、栗田から提示された再生計画案は予定通りに実行されることとなった。4月1日には新栗田と大阪屋が統合し、第3極の取次会社が誕生する。
|
|
閲覧数ランキング
|
|
|